鍼灸は、不調を治すために行くものではない?

鍼灸

以前、「マッサージで肩こりが戻る本当の理由」という記事を書きました。 ほどけても、体の使い方が変わっていなければ、また戻る。そういう内容でした。

書いたあとで、こう思われた方がいたと思います。 「では、いつまで通えばいいの?」

今日は、その話をします。

「調子が悪くないのに、行っていいんですか」

よく聞かれます。

どこかが痛いわけでもない。病院に行くほどでもない。でもなんとなくしんどい。そういう状態で鍼灸院の予約を取っていいのか、迷われる方はとても多いです。

結論から言うと、むしろそこがいちばん向いています。

鍼灸はもともと、不調を治すためのものというより、不調にならないように体を整えておくために使われてきたものだと言われています。東洋医学では、病気になる手前の状態を「未病(みびょう)」と呼びます。検査では引っかからないけれど、確実に本人はしんどい。この段階に手を入れておくという考え方です。

痛みが消えた時点は、ゴールではありません

「痛みが取れたから、もう大丈夫」

そう思ってやめてしまい、数ヶ月後にまた同じところが痛くなる。この繰り返しをされている方が本当に多いです。

体の状態は、おおまかに3つの段階に分けて考えています。

1. 火事を消し止める段階
強い痛みや炎症がある状態です。まずは痛みの元になっているものを流していきます。目安は週1〜2回。ここでやめると火種が残り、また同じことが起きやすくなります。

2. 土台を立て直す段階
痛みは引いたけれど、硬さやゆがみが残っている状態です。不調の根っこにある「体の使い方のクセ」に手をつけるのはここから。本当の勝負はこの段階だと思っています。目安は週1回〜2週に1回。

3. 自分で治せる体へ
自然治癒力がいちばん働く状態です。月1〜2回のメンテナンスで、年齢による不調をやわらげていく。目指しているのは、最期の日まで自分の足で歩けることです。

「痛みがないから、もう大丈夫」ではなく、「二度と同じ痛みを繰り返さない」ために。この考え方が、ハリミルの通い方の土台になっています。

40代からの体で、実際に起きていること

なぜこの年代でお伝えしたいかというと、体そのものが変わり目に入る時期だからです。

女性ホルモンは40代半ばから10年ほどかけて大きく減っていくと言われています。関わっているのは生理まわりのことだけではありません。血管、骨、自律神経、皮膚。体のあちこちに影響していると言われています。

「なんとなく不調」が増えるのは、気のせいではないのかもしれません。

もうひとつ。姿勢を支えているインナーマッスルは成長期に育つ筋肉で、成長期を過ぎると鍛えることが難しくなり、年に約1%ずつ減っていくと言われています。何もしなければ10年で約1割です。

支える力が落ちると、表面の筋肉にばかり負担がかかります。それが姿勢の崩れや、痛み、疲れやすさとして表に出てきます。

つまりこの年代は、放っておくと下がっていく方向に、体が自然と傾いている時期ということです。

「ほどく」だけでは、戻ります

マッサージや整体で楽になるのに、3日で戻る。経験のある方は多いと思います。

これは施術が悪いわけではありません。ほどいた後、体の使い方そのものが変わっていないからです。

だからハリミルでは、順番を大事にしています。

  1. ほどく(鍼灸で緊張をゆるめる)
  2. インナーマッスルを目覚めさせる
  3. 動く

私自身、この順番を間違えました。痩せたくて走ったら膝が腫れて、動けなくなって、イライラして食べて太る。抜けられない悪循環でした。硬いまま動かすと、壊れます。

鍼でゆるんだ直後は、体が新しい動きを覚えるのにいちばん適したタイミングだと言われています。ほどいてから、つなぐ。この順番でなければ、また戻ってしまいます。

早い段階のほうが、変わりやすいと言われています

脅かしたいわけではありません。知っていれば選べる、という話です。

くいしばりも、姿勢のクセも、年数が経つほど体に定着していきます。逆に言えば、気づいた今が、いちばん早いタイミングです。

こんな変化に心当たりがあれば、一度体の状態を見せにきてください。

  • 朝、あごが疲れている
  • 夜中に目が覚める
  • 階段が以前よりしんどい
  • マッサージに行っても数日で戻る
  • 何をしても変わらない気がしている

まとめ鍼灸はもともと、不調になる前に整えておくために使われてきたものだと言われています痛みが引いた時点はゴールではなく、そこから体の使い方を立て直す段階に入ります40代からは女性ホルモンもインナーマッスルも減っていく時期にあたります早い段階のほうが変わりやすいと言われています

施術者として思うこと
「調子が悪くないのに、行っていいんですか」
この質問を、本当によくいただきます。
ヨガとピラティスの指導を12年続けてきて、いちばん多く聞いたのは「揉んでもらった直後はいいんです」という言葉でした。直後がいいのは、ちゃんとほどけている証拠です。問題は、その先をどう過ごすか。
悪くなってから会うより、何ごともないまま会いたいと思っています。

継続して整えたい方には「ハリミルの通い方」をご用意しています。くわしくは、初回来院時にお身体の状態とご希望を伺ったうえでご案内します。


あわせて読みたい


何年も続いている不調は、ご自身では「もう仕方ないもの」になっていることが多いように感じます。一度、どこが動いていないのかを確認させてください。そのうえで、いまの段階で何から始めるのがよいかをお話しします。鍼灸が初めてで不安な方も、どうぞお気軽にご相談ください。

▶ LINEで相談する

開業のお知らせや、ご予約開始のご案内をお送りします。


ご予約・ご相談はLINEから承っています。友だち追加

コメント