マッサージや整体に通っている方から、よくこんな話をうかがいます。
「その日は本当に楽になるんです。でも、3日くらいで戻ってしまって」
同じ経験をお持ちの方は、少なくないと思います。通う回数が足りないのだろうか、もっと強くしてもらったほうがいいのだろうか、と考えたことがあるかもしれません。
結論から申し上げると、それは施術が悪かったわけではありません。この記事では、なぜ戻るのかという理由と、戻りにくい状態に近づくために必要な考え方をお伝えします。読み終えるころには、「通う回数の問題ではなかった」と思っていただけるはずです。
戻るのは、ある意味で当たり前のことです
肩や首がこるのは、そこに負担がかかり続けているからです。
デスクワークで前かがみになる。スマートフォンを見るときに頭が前に出る。片方の肩でバッグを持つ。無意識に歯を噛みしめる。どれも、毎日繰り返されていることです。
施術で硬くなった筋肉をほどくことはできます。血流の状態も一時的に変わります。だから、その日は楽になります。
けれど施術が終わったあと、同じ姿勢、同じクセで一日を過ごせば、体はまた同じところに負担を集めていきます。
ほどいた体を、そのままの使い方に戻している。
これが、戻る理由です。施術者の腕の問題ではなく、施術が終わってからの23時間の問題だということです。
「もみ返し」が起きるのも、同じ理由です
強くもんでもらうと気持ちがいい。でも翌日に痛くなる。そういう経験のある方も多いと思います。
強い刺激は、その場の感覚としては満足感がありますが、こわばった筋肉にとっては負担になることもあると言われています。そして強い刺激に慣れると、次はもっと強くしないと物足りなくなります。
これは「もっと強くほどく」方向に進んでいる状態です。ほどく力を上げても、戻る仕組みそのものは変わりません。
鍼灸で使う鍼は髪の毛ほどの細さで、強い刺激を加えるものではありません。硬くなっている部分に直接届かせることを目的としています。
必要なのは、ほどいた後の「つなぐ」
私が大切にしているのは、この考え方です。
ほどいて、つなぐ。
鍼灸で、緊張とこわばりをほどく。 ピラティスで、正しい動きにつなぐ。
ほどけた状態は、体にとって特別な状態です
ほどけた直後の体は、動きの制限が減っていて、普段は使えていない筋肉に働きかけやすくなっています。
そのタイミングで、正しい動きを入れる。使えていなかったインナーマッスルに目を覚ましてもらう。すると、体を支える役割が少しずつ分散していきます。
肩だけで支えていたものが、体幹で支えられるようになる。そうして初めて、戻りにくい状態に近づいていくと考えています。
順番が逆になると、うまくいきません。硬いまま動かせば、負担は弱いところに集中します。ほどいてから、動かす。この順番です。
背骨は24個あります
背骨は24個の骨が積み重なってできています。
本来は、その24個がそれぞれ少しずつ動くことで、体全体で負担を分け合っています。ところが動かない部分ができると、その分を他の場所が余分に引き受けることになります。
肩こりの方の背中を触らせていただくと、動いていない部分がはっきりあることが少なくありません。そこが動かない限り、肩は働き続けることになります。
インナーマッスルは、年に1%ずつ減ると言われています
体を内側から支える筋肉は、加齢とともに少しずつ減っていくと言われています。何もしなければ、支える力は年々落ちていきます。
つまり、こりの原因を「支える力の不足」という側から見ることもできるということです。ほどくだけでは足りないと考えているのは、こうした理由からです。
肩こりとあごは、つながっています
もうひとつ、見落とされやすいことがあります。
肩こりのある方のあごは、たいてい硬くなっています。そして、あごが硬い方の肩は、たいてい凝っています。
無意識のくいしばりであごの筋肉がこわばると、その硬さは側頭部、首、肩へと連鎖していくと言われています。
上下の歯が触れ合っている時間は、1日のうち20分程度が自然な状態だと言われています。それ以外の時間は、わずかに離れているのが本来の位置です。ところがくいしばりのクセがあると、何時間も噛みしめ続けていることがあります。
肩だけをほぐしても、あごが噛みしめ続けていれば、また同じところに戻っていきます。ハリミルで肩こりの方のあごを診るのは、そのためです。
「もう年齢のせい」と思う前に
長く続いている肩こりほど、「体質だから」「歳だから」と受け入れてしまいがちです。
ですが、早い段階のほうが変わりやすいと言われています。何年も同じ状態が続くほど、体はその形を覚えていきます。
もし今、通っても戻ることを繰り返しているなら、それは通う回数の問題ではなく、順番の問題かもしれません。
まとめ
- マッサージで戻るのは、施術が悪いからではありません。体の使い方が変わっていないからです
- 強い刺激で「もっとほどく」方向に進んでも、戻る仕組みは変わりません
- 必要なのは、ほどいた後に正しい動きへ「つなぐ」ことです
- 背骨24個のうち動かない部分があると、その分を他が引き受けます
- 肩こりとあごはつながっています。あごを診ずに肩だけほぐしても戻ることがあります
- 長引いているものほど、早い段階のほうが変わりやすいと言われています
施術者として思うこと
「もう何年も同じ繰り返しなんです。年やからかな」
そうおっしゃる方に、いつもお伝えしているのが、この体の使い方の話です。
私が施術で最初に触るのは、肩だけではありません。肩、首、そしてあごです。
ピラティスを教えていたなかで、いちばん多かった質問が「マッサージで肩こり、なんですぐ戻るん?」でした。
あごをさわると、よくわかります。
ご予約・LINEのご案内
何年も続いている肩こりは、ご自身では「もう仕方ないもの」になっていることが多いように感じます。
一度、どこが動いていないのかを確認させてください。そのうえで、いまの段階で何から始めるのがよいかをお話しします。鍼灸が初めてで不安な方も、どうぞお気軽にご相談ください。
鍼灸ハリミル 鍼灸 × ピラティス|女性のための鍼灸院(男性はご紹介の方)
大阪府茨木市春日2-2-1 MKビル201(JR茨木駅 徒歩4分)
2026年9月24日オープン|最終受付 20:00
施術者:衛藤未奈生(えとう みなお はり師・きゅう師)
>LINE限定オープンキャンペーンしています<![]()

